婚活に絡んだ不動産詐欺が急増しています。事例や対策を紹介しますので十分にご注意ください。
増えている投資マンション詐欺
ケース1:婚活サイトなどで知り合った異性からマンションの購入を持ちかけられ、自分たちの将来のためだからと言いくるめられたり、断ったら嫌われるかもという不安から、契約書にサインしてしまう。
しかし、その後、相手と連絡が取れなくなり、購入した物件は、相場の半分ほどの価値しかないことがわかった。
ケース2:婚活サイトなどで知り合った男性と親しくなり、何度か食事をしたところ、投資としてマンションの購入を勧められた。マンションについての説明にあいまいなところがあり、不安に思ったが、彼のことを信用して契約した。
知人に相談したところ、クーリングオフしたほうがいいと言われたが、解約手数料がかかると言われたことや、彼と不仲になることを恐れてためらっているうちに、解約できる期間を過ぎてしまった。彼とはその後、連絡が取りづらくなって自然消滅した。
ケース3:婚活サイトなどで知り合った男性から、マンションの購入を勧められた。話を聞くためにホテルで会ったら、交際相手の知人という第三者が出てきて、「節税にもなるよ」「税金の相談にも乗ってあげる」と親切に言うので、交際相手の面子を潰すわけにもいかないと思って契約した。
その後、税金のことで相談しようと思ったら、交際相手ともその知人とも連絡が途絶えた。購入したマンションの価格は、相場より1,000万円も高かった。交際相手のことを愛していたし、信用していたので購入前に下調べをしていなかった。
このような事例が多数報告されるようになってきています。国民生活センターの調査では、相談件数は年々増加していて、2013年度は42件で前年の3倍になっているということです。結婚詐欺やデート商法自体は昔からあるものですが、被害金額が大きくなっていることが特徴です。
被害者の年齢は35歳前後で、女性のほうが倍以上の被害に遭っているそうです。クーリングオフの適用範囲外のケースが多く、解約できないことがあるので十分にご注意ください。
詐欺に合わないためにはどうしたらよいか?
- 婚活中に知り合った異性、またはその友人知人から、マンションなどの購入を勧められたら疑問を持つこと。
- 相手の言うことを鵜のみにせず、実際に物件を見たり相場を調べたりして、事前調査をする。本当に2人の将来のための投資ならば、親身になって対応してくれるはずです。
- 先に入籍してほしいと言い、様子をうかがってみる。
- 婚活サイトなどで公開する個人情報の内容には十分に注意をはらうこと。親しくなる前の段階から年収や資産などを公開し、銀行の審査が通りやすそうな人物だと思われると、詐欺師に狙われる恐れがあります。
- アプローチしてきた異性が「どうしてこんな素敵な人が婚活サイトに登録しているんだろう?」と思えるほど高スペックな場合は用心する。玉の輿、逆玉の輿などの分不相応な夢は見ないこと。
もし騙されたと思ったらどうしたらよいか?
まず騙されないことが大事ですが、もし騙されて契約してしまったとわかったら、急いでクーリングオフしましょう。そのためには、契約する前にクーリングオフの条件を確認しておくことも大切です。
または消費生活センターに電話して相談に乗ってもらいましょう。県名+消費生活センターなどで検索するか、もしくは188番(消費者ホットライン)で最寄りの相談窓口を聞いてください。
購入前に「怪しい」と感じたならば、婚活サイトや結婚相談所に相談してみるという方法もあります。もし、マンション購入を断ったり運営会社に相談したことで、相手の方と不仲になったとしても、そのようにお金のことで不安を抱かされる相手には、結婚してからも同じように悩まされるかもしれません。
最初の直感が正しいということは、往往にしてあるものです。「恋は盲目」にならないよう、用心すること、自分でも調べてみること、友人などに相談してみることも忘れないでください。
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